人材開発支援助成金とは?建設会社が使える条件と申請方法を徹底解説
2026/4/7
人材開発支援助成金は建設会社でも使えるのか?
結論から言えば、雇用保険に加入している建設会社なら全国どこでも申請できます。人材開発支援助成金は、従業員の技術研修や資格取得支援を行う事業主に対して、厚生労働省が研修費用や賃金の一部を助成する制度なんです。
建設業界では、施工管理技士・一級建築士・足場の組立て等作業主任者などの資格取得研修、BIM/CIM研修、安全教育などが助成対象になります。
出典:厚生労働省「人材開発支援助成金」
どんな建設会社が対象になるのか?
人材開発支援助成金の対象となるのは、以下の条件を満たす事業主です。
雇用保険適用事業所であること(従業員を1人でも雇用していれば基本的に該当)、雇用保険被保険者に対して職業訓練を実施すること、訓練開始日の前日から起算して6か月前の日から支給申請日までの間に、事業主都合による離職者を出していないこと、そして訓練期間中、対象労働者を雇用保険被保険者として雇用していること、この4つが基本要件となります。
建設業の場合、元請・下請、法人・個人事業主を問わず申請可能なんです。ただし、雇用保険に加入していない一人親方や、日雇い労働者のみを雇用している場合は対象外になってしまいます。
では、どんな訓練が対象になるかというと、建設業向けでは施工管理技士(1級・2級)の受験対策講座、建築士・建築施工管理技士などの国家資格取得研修、足場の組立て等作業主任者、玉掛け技能講習などの安全関連資格、BIM/CIM、CAD操作研修、安全衛生教育(職長教育、新規入場者教育など)、外国人労働者向けの日本語研修などが該当します。
助成金額はいくらもらえるのか?
人材開発支援助成金には複数のコースがあり、それぞれ助成率・助成額が違います。
建設業でよく利用されるコースは以下の通りです。
まず、人材育成支援コース(旧:特定訓練コース)では、中小企業の場合、経費助成が45%から75%、賃金助成が760円/時間となっています。
大企業だと経費助成30%から45%、賃金助成380円/時間です。
対象となるのはOJT、OFF-JTによる職業訓練(10時間以上)ですね。
次に、教育訓練休暇等付与コースでは、教育訓練休暇制度なら30万円(中小企業)、20万円(大企業)、長期教育訓練休暇制度だと20万円(中小企業)、15万円(大企業)が助成されます。
そして人への投資促進コースでは、中小企業で経費助成75%、賃金助成960円/時間、大企業で経費助成60%、賃金助成480円/時間になります。
このコースは高度デジタル人材育成、成長分野の訓練などが対象です。
※助成上限額や詳細条件は各コースで異なります。
最新情報は厚生労働省公式サイトでご確認ください。
申請の流れはどうなっているのか?
人材開発支援助成金の申請は、以下のステップで進めていきます。
まずステップ1として、実施する訓練の内容、期間、対象者、経費を明確にした訓練計画を作成する必要があります。
ここで気になるのが期限ですが、ステップ2の訓練計画届の提出は訓練開始日の1か月前までに、管轄の労働局またはハローワークに提出しなければなりません。
この期限は絶対に守らないといけないので注意してください。
ステップ3では、計画に沿って訓練を実施します。
このとき出席簿、訓練日誌、経費の領収書などを必ず保管しておくことが重要です。
そしてステップ4で、訓練終了日の翌日から起算して2か月以内に、支給申請書と必要書類を提出することになります。
最後のステップ5では、労働局の審査(通常2~3か月)を経て、指定口座に助成金が振り込まれる流れです。
申請期限はいつまでなのか?
人材開発支援助成金には年度ごとの予算枠がありますが、明確な締切日は設定されていません。ただし、以下の期限は絶対に厳守する必要があります。
訓練計画届は訓練開始日の1か月前まで、支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内という期限があります。
予算が尽きた場合は年度途中でも受付終了となる可能性があるため、早めの申請をお勧めします。
必要書類は何を用意すればよいのか?
申請には以下の書類が必要になります(コースにより異なる場合があります)。
訓練計画届提出時には、訓練計画届(様式第1号)、訓練カリキュラム、訓練実施機関の概要(外部機関利用の場合)、事業所確認票を準備します。
一方、支給申請時には、支給申請書、訓練実施状況報告書、出席簿・訓練日誌、経費の領収書・請求書、賃金台帳・出勤簿、訓練修了証(修了者がいる場合)が必要になってきます。
詳細は管轄労働局に確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 一人親方でも申請できますか?
A. 一人親方本人は対象外です。
ただし、従業員を雇用して雇用保険に加入させている場合、その従業員の訓練には申請可能です。
Q2. 外注先の職人を訓練させる場合も対象ですか?
A. 対象外です。
助成対象は「雇用保険被保険者」のみです。
外注・請負契約の職人は雇用関係にないため対象になりません。
Q3. 資格試験の受験料も助成されますか?
A. 受験料そのものは対象外です。
ただし、受験対策講座の受講料や、講座受講中の賃金は助成対象となります。
Q4. 訓練期間中に休日が含まれる場合はどうなりますか?
A. 所定労働日に実施した訓練のみが助成対象です。
休日に訓練を実施しても賃金助成は出ません。
Q5. 過去に助成金を受けたことがありますが、再度申請できますか?
A. 可能です。
人材開発支援助成金は、要件を満たせば何度でも申請できます。
まとめ:建設会社こそ人材開発支援助成金を活用すべき理由
人材開発支援助成金は、建設業界の人材育成に最適な制度です。
要点をまとめると、対象は雇用保険適用事業所の事業主(建設業も対象)、金額は経費助成45~75%(中小企業)、賃金助成760円/時間から、申請期限は訓練開始1か月前までに計画届提出、訓練終了後2か月以内に支給申請、対象訓練は資格取得研修、安全教育、BIM/CIM研修などで、全国の労働局・ハローワークで受付しています。
建設業界では技術者不足が深刻化しており、既存社員のスキルアップが経営課題となっています。
たとえば従業員15人の内装工事会社なら、CAD研修を実施することで図面作成の効率化が図れるでしょう。
人材開発支援助成金を活用すれば、研修費用の大部分を国が負担してくれるため、費用負担を抑えながら人材育成を進めることができるんです。
申請を検討している方は、まず管轄の労働局またはハローワークに相談し、自社に最適なコースを確認することをお勧めします。詳細は厚生労働省の公式ページでご確認ください。
💡 補助金申請をプロに任せたい方へ
人材開発支援助成金の申請は書類が多く、期限管理も厳格です。
「自社で申請する時間がない」「確実に受給したい」という建設会社様には、補助金申請の専門家(社会保険労務士・行政書士)への依頼も選択肢です。
本記事は公開時点の情報をもとに作成しています。
最新の要件・期限は出典元の公式サイトでご確認ください。