ものづくり補助金23次、建設業で最大3,000万円——資本金3億以下なら何が変わるか
2026/4/22
22次採択発表が出た今、23次に向けて動けるかどうかで差がつく
2026年4月30日、全国中小企業団体中央会(https://www.chuokai.or.jp/)からものづくり補助金22次締切の採択発表がありました。
建設業の社長にとって今すぐ確認してほしいのは「23次以降の公募に間に合うか」という点です。
過去の傾向から、採択上限額は一般型で最大1,250万円、グローバル展開型で最大3,000万円という設計が続いています。
資本金3億円以下、従業員数300人以下の建設会社であれば、中小企業の枠で申請できる可能性があります。
ただし「建設業は製造業じゃないから無理だろう」と思って最初から諦めているケースを、現場でものすごくよく見ます。
これは大きな誤解です。
ものづくり補助金は製造業専用ではなく、革新的なサービス開発や生産プロセス改善を行う中小企業全般が対象です。
建設業でも、施工管理システムの導入やBIM対応の設備投資が採択されてきた実績があります。
建設業で「対象になる投資」と「ならない投資」
ものづくり補助金で補助される経費の核心は「革新的な製品・サービス・生産プロセスの改善」に直結する設備やシステムへの投資です。
従業員15人の内装工事会社が、現場写真の自動解析と工程管理を組み合わせたDXシステムを導入するケースはこれに該当します。
単純な事務用PCの買い替えや汎用的なソフトウェアのライセンス購入は対象外になるので、ここは明確に線引きしてください。
では年商2億円の塗装業の場合はどうか。
たとえばドローン点検機器の導入と画像診断ソフトを組み合わせて、外壁劣化の自動診断サービスを新たに立ち上げるという計画であれば、「新たなサービス開発」として申請の土台になります。
補助率は中小企業の通常枠で2分の1、小規模事業者なら3分の2になるので、1,000万円の設備投資なら500〜667万円が補助金で賄える計算です。
この数字を見れば、申請書類に時間をかける価値があるかどうか判断できますよね。
資本金3億円以下で変わること、変わらないこと
「資本金3億以下なら何が変わるか」というのがこの記事の核心です。
率直に言うと、資本金3億円以下かつ従業員300人以下であれば「中小企業」として申請できます。
資本金がこれを超えると「中堅企業」扱いになり、補助率や上限額の区分が変わります。
建設業の場合、資本金3億円超の会社は多くありませんが、グループ会社の出資関係によってみなし大企業と判定されるケースが実務上あるので注意が必要です。
みなし大企業の判定は、大企業が発行済株式の2分の1以上を保有している場合などに該当します。
親会社が上場ゼネコンである下請け会社が申請しようとして、直前に対象外と判明したという事例を私は複数回見てきました。
資本関係の確認は申請準備の最初にやる作業として習慣づけてください。
申請から採択までの実際の流れ
公募要領が出たら、まず「事業計画書」の作成に着手します。
ものづくり補助金の審査で最も配点が高いのは事業計画の革新性と実現可能性です。
「なぜこの投資が自社の生産性を上げるのか」を、数値根拠とともに記述する必要があります。
現場感覚として言うと、「現状の課題→投資内容→3年後の定量目標」という流れを1枚で整理できていない事業計画書は、どれだけ投資額が大きくても通りにくいです。
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GビズIDの発行には郵送での書類確認があり、2〜3週間かかることもあるので、公募開始を待ってから動き始めると間に合わないことがあります。
実務TIPとして、公募が始まる前にGビズIDを取得しておくことと、認定支援機関(商工会・商工会議所、または税理士・行政書士など)との事前確認書の準備を並行して進めておくことをお勧めします。
認定支援機関なしでは申請できないので、ここは絶対に外せません。
建設業特有の落とし穴と対策
建設業の申請でよく見るのが、「建設機械の購入」を補助対象として計上しようとするパターンです。
汎用性の高い重機や車両は原則として対象外です。
ただし、遠隔操作が可能な特殊建機や、AIを組み込んだ点検ロボットのような「革新性のある」設備は対象になり得ます。
機器単体の性能ではなく、「それを使って何を新しく実現するか」という計画の描き方が採否を分けます。
もう一点、補助事業の実施期間中に発注・納品・支払いをすべて完了させる必要があります。
採択から補助事業終了まで、通常は10〜12か月程度の期間が設定されています。
建設業は工期が長く、システム導入でもベンダーとの調整に時間がかかるので、採択後すぐに発注先を確定できるよう、事前に相見積もりを取っておくのが現実的な進め方です。
よくある質問
Q. 建設業でBIMソフトウェアの導入は対象になりますか?
ソフトウェアは補助対象経費に含まれます。
ただし、既存業務のデジタル化にとどまらず、新サービスや新工程の確立につながるという計画の裏付けが必要です。
「図面をデジタル化するだけ」では審査を通過しにくいです。
BIMデータを活用して施主への3Dシミュレーションサービスを提供する、といった付加価値の説明が求められます。
Q. 22次で落ちた会社が23次に再申請することはできますか?
再申請は可能です。
過去の採択・不採択の履歴は審査に影響しません。
落ちた場合は不採択通知に審査コメントが付くことがあるので、そのフィードバックをもとに事業計画を修正して再挑戦するのが現実的な戦略です。
Q. 採択されたら全額先にもらえますか?
違います。
ものづくり補助金は後払い(精算払い)が基本です。
補助事業期間中に自社で費用を立て替え、実績報告の審査が通った後に補助金が振り込まれます。
最大で数百万〜1,000万円超の立替が発生するため、資金繰り計画は必ず事前に確認してください。
Q. 従業員5人の小さな建設会社でも申請できますか?
申請できます。
建設業の場合、常時使用する従業員数が20人以下であれば「小規模事業者」に該当し、補助率が3分の2に上がります。
5人規模の会社でも、100〜200万円程度の機器導入であれば補助金を活用できる余地があります。
この記事は情報提供を目的としており、申請の代行や法的助言を行うものではありません。
最新の情報は各行政機関の公式サイトでご確認ください。