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ものづくり補助金「ビジネスモデル構築型」——設備投資型と審査ロジックが違う、建設業が押さえるべきポイント

2026/4/23

結論から言います。
建設会社はものづくり補助金の対象です。
ただし、2025年度から新設された「ビジネスモデル構築型」は、従来の設備投資型とは審査のロジックが大きく異なります。
公式サイト(https://portal.monodukuri-hojo.jp/)で公募要領を確認しながら読み進めてください。

「ものづくり補助金」に建設会社が申請できる、という前提を確認する

「ものづくり補助金なんて製造業の話でしょ」と思っている社長、まだ多いですよね。
正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」で、対象は製造業だけではありません。
建設業を含む中小企業・小規模事業者が広く対象になっています。
中小企業者の定義でいえば、建設業は資本金3億円以下または従業員300人以下が目安です。
年商5億・従業員40人規模の建設会社でも、この要件をクリアしているケースは十分あります。

では、ビジネスモデル構築型とはどんな枠なのか。
従来のものづくり補助金は「新しい機械や設備を導入します」という設備投資が軸でした。
ビジネスモデル構築型は、そこに「どう収益化するか、事業構造をどう変えるか」という計画の質が問われます。
現場に機械を入れるだけではなく、それで受注の仕組みや下請け依存の脱却まで描けているかどうかが評価軸になります。

どんな取り組みが「対象」になるのか、建設業の文脈で考える

よくあるのが、「BIM/CIMを導入したいが補助金が使えるか」という相談です。
3次元モデルで施工図を作成する体制を整え、発注者への提案力を高めながら設計変更コストを削減する、というストーリーが描ければ、ビジネスモデル構築型の審査に乗せやすい。
従業員15人の内装工事会社なら、BIMソフトのライセンス費用やPCの購入が補助対象経費になりえます。

もう一例挙げると、年商2億の塗装業が外壁診断システムとドローンを組み合わせて「診断→提案→施工→メンテナンス」をワンパッケージで提供するサービスに転換する、という計画もこの型に合います。
下請け一本から元請け化を図る、という構造転換のストーリーが審査委員には刺さります。
私が見てきた建設業の採択案件では、「何を買うか」より「それで何を変えるか」が明確な申請書のほうが通りやすい傾向があります。

申請条件として押さえておく数字と要件

ビジネスモデル構築型を含むものづくり補助金の申請には、いくつかの前提条件があります。
まず給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させる計画が求められます。
さらに事業場内の最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高く設定することが必要です。
この賃上げ要件を「うちは無理」と感じた段階で諦める社長がいますが、すでに地域最低賃金から50円以上の差がある会社は実質クリアしていることも多い。
自社の賃金台帳と地域最低賃金を今すぐ照合してみてください。

補助額と補助率については、公募要領に詳細が記載されています。
23次締切の公募要領は2026年2月6日に掲載されており、最新情報は必ず公式サイトで確認してください。
補助率は原則1/2(小規模事業者などは2/3)で、上限額は申請枠によって異なります。
経費の中に「専門家経費」として外部コンサルへの支払いを含められる場合もありますが、上限が設定されているため過信は禁物です。

手続きの流れ、現場目線で言うと

申請はJグランツというオンラインシステムで行います。
そのためにGビズIDのプライムアカウントが必要で、取得には約2週間かかります。
「締め切り直前に取ればいい」と思っていると間に合いません。
実務では、締め切りの1カ月前にはGビズIDの準備を終えておくことを強くすすめます。

申請書の核になるのは「事業計画書」です。
ここでビジネスモデルの変革ストーリーを書きます。
「現状の課題→導入する取り組み→どう収益につながるか→3〜5年後の数値目標」という流れが基本です。
審査委員は建設業の実態を知らない人も多いので、業界特有の課題(職人不足、資材高騰、下請け構造など)を平易な言葉で説明する必要があります。
書き慣れていない社長が一人で書くと、どうしても「機能の説明」になって「変革のストーリー」にならない。
顧問の行政書士や社労士と分担して仕上げるのが現実的です。

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採択後も注意点があります。
補助金は原則として後払いです。
設備を購入・導入し、事業が完了してから申請して初めて振り込まれます。
つまり立替資金が必要になる。
設備費用が数百万円になるケースでは、つなぎ融資を事前に手配しておく会社もあります。
資金計画は採択前から考えておいてください。

よくある質問

Q. 建設業許可を持っていない会社でも申請できますか?

ものづくり補助金の申請要件に建設業許可の有無は含まれていません。
中小企業・小規模事業者の定義を満たしていれば申請自体は可能です。
ただし、事業計画の内容によっては許可の有無が計画の信頼性に影響することもあります。

Q. 過去にものづくり補助金を受けた会社は再申請できますか?

再申請は可能です。
ただし、過去に採択を受けて補助事業が完了していない状態での申請は認められません。
また、採択後に「事業化状況報告」を毎年提出する義務があります。
これを怠ると次回の申請に影響する場合があるため、過去の採択分の報告状況を確認してください。

Q. 現在23次締切はいつですか?

2026年4月3日時点で23次締切の電子申請が開始されています。
具体的な締切日は公式サイト(https://portal.monodukuri-hojo.jp/schedule.html)のスケジュールページで必ず確認してください。
締切は変更される場合があります。

Q. 「ビジネスモデル構築型」と通常枠は何が違うのですか?

通常枠は設備・システム投資による生産性向上が主眼です。
ビジネスモデル構築型は、それに加えて事業構造の変革を計画書で示すことが求められます。
審査基準の重みが「何を買うか」より「どう変わるか」に移っているため、計画書の質が採否を大きく左右します。
最新の公募要領で審査基準の配点を必ず確認してください。

Q. 採択率はどのくらいですか?

直近の採択結果は公式サイトの採択結果ページ(https://portal.monodukuri-hojo.jp/saitaku.html)で公開されています。
過去の傾向として採択率が50%前後で推移している締切もありますが、枠ごと・次回ごとに変動するため、最新の採択結果を参照してください。

関連記事: 持続化補助金、従業員20人以下の建設会社なら販路開拓に最大200万円——職人の頭数はどう数えるか

この記事は情報提供を目的としており、申請の代行や法的助言を行うものではありません。
最新の情報は各行政機関の公式サイトでご確認ください。

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